リカ市の倉庫業者ア氏が突然失踪した事件について、本誌リカ支局より続報が寄せられた。
先週末ごろ、家族らは現地のリカ市で涙ながらに情報を求める会見を行い、目撃情報に懸賞金を掛けるなどし、その悲嘆の様子が大陸南部を中心に大きく報道された。
一方、同僚のレベンダさんは失踪したア氏を最後に確認した人物ということで、当初当局の捜査ライン上にうかんだものの、ウソ発見器などによる取調べに快く応じ、その結果シロであるとされた。これを受けて、当局ではア氏の過去の交友関係についても捜査の手を広げたが、有効な手がかりは得られなかった。
また、大陸南部の放送を一手に担うリカルデン放送協会(RHK)では、連日このニュースの特集を組み、見識者やキャスターからは「事件に巻き込まれたものに違いない」との発言がなされていた。

しかし、30日未明になって、ア氏の失踪事件は意外な形で解決をむかえた。
ア氏は29日深夜から30日未明にかけてルイネン市のコンビニから110番に電話し、「覆面をした男に殴られ、意識を失った。気がついたらここにいた。うちに帰りたい」と涙ながらに話した。
その5分後、現場にかけつけたルイ市警のデコ井巡査らが、ア氏を無事に保護。
のちの調べで、この誘拐はア氏の狂言であり、同僚のレベンダさんの気を引くためにやったということが判明した。
当局ではア氏を虚偽罪で起訴すべきかどうか議論がわれているものの、氏の救出に600万ゴールド以上の経費がかかっており、市民から氏の身勝手な行動への批判があがっている現状では起訴する可能性が高いという。
ア氏は本紙記者の取材に対し、「誘拐されたら(同僚のレ氏に)心配してもらえるとおもった。まさかこんな騒ぎになるとは思わなかった。自分のわがままで(市民のみなさんに)迷惑をかけた。特に同僚のみなさんには本当に申し訳なく思う」などと謝罪の言葉をのべた。
しかし一部関係筋によると、氏は私的なあつまりなどで「(捜索について)わざわざ来てくれなくてもよかった。呼んでくれたらこっちから行ったのに。ちっちきちー」などと話しているという。
氏の無反省な態度について、地元住民らの怒りは当分おさまりそうにない。
(がっかり通信リカ支局 越智)